2025.11.02|肌質改善
なかなか治らないニキビに悩む方も多いのではないでしょうか。ニキビ治療を検討する際、皮膚科と美容皮膚科のどちらを選ぶべきなのか、迷うケースも少なくありません。しかし、ニキビは毛穴の詰まりや皮脂分泌、炎症など原因が複雑で、症状に応じた治療選びが重要です。
そこでこの記事では、ニキビの治療法にはなにがおすすめなのか、保険診療から美容医療まで症状に合わせた治療を解説します。また、具体的な施術や治療の選び方も併せて紹介します。この記事を読めば、自分に合う治療法を理解できるので、悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

ニキビは思春期だけでなく大人にも起こりうる肌トラブルで、複数の要因が複雑に絡み合って発生します。ここでは、主なニキビの原因を解説します。
毛穴が角質や皮脂で塞がれると、ニキビの初期段階である白ニキビが発生します。通常であれば、古い角質はターンオーバーにより自然に排出されますが、ストレス・ホルモンバランスの乱れ・スキンケア不足などがあると、角質が過剰に蓄積されやすいです。
その結果、毛穴の出口が塞がり、内部に皮脂や汚れが溜まりやすくなります。毛穴の詰まりはニキビ発生の根本的要因であり、放置すると炎症や色素沈着へとつながるリスクも高まります。
皮脂は本来、肌のバリア機能を守るために重要ですが、分泌量が増えすぎることもニキビの原因の1つです。思春期は男性ホルモンの影響で皮脂分泌が活発になりやすく、大人でもホルモンバランスの崩れやストレス、食生活の乱れが皮脂量を増加させます。
皮脂が過剰に分泌されると毛穴が詰まりやすくなり、さらにアクネ菌の繁殖にもつながります。皮脂のコントロールはニキビ予防において欠かせない要素であり、洗顔や保湿のバランスが重要です。

毛穴の中には、誰の肌にも存在する常在菌であるアクネ菌がいます。通常は皮膚のバランスを保つ働きをしますが、毛穴が詰まって酸素が少なくなると異常に繁殖します。アクネ菌の増殖により炎症を引き起こすことが、赤ニキビや膿を持つ黄ニキビの原因です。
アクネ菌の活動が活発になると、炎症後の色素沈着やニキビ跡につながることも多いため、早期に適切な対処をすることが大切です。
毛穴に皮脂や角質が溜まりアクネ菌が増殖すると、皮膚は炎症を起こします。これが赤ニキビや黄ニキビと呼ばれる状態です。炎症が強くなると痛みを伴い、膿を含む膿疱や硬いしこり状のしこりニキビ(結節)に発展することもあります。
炎症が長引けば、治った後にも色素沈着やクレーター状になったニキビ跡が残りやすくなるため、炎症を早期に抑える治療が必要です。
健康な肌では、ターンオーバーによって約28日周期で角質が生まれ変わります。しかし、生活習慣の乱れ・睡眠不足・紫外線ダメージなどで、ターンオーバーが乱れることで古い角質が剥がれ落ちずに毛穴に蓄積します。
その結果、毛穴が塞がれやすくなると、ニキビが発生しやすくなるため注意が必要です。ターンオーバーの乱れは大人ニキビの大きな要因であり、改善にはスキンケアだけでなく生活習慣の見直しも欠かせません。
ゆきスキンクリニックでは、副院長自身が実践する肌育のノウハウをもとに、一人ひとりに合わせた美肌治療を提供しています。「皮膚の悩みから美容全般に至るまで全てを改善できる、一生通えるクリニック」というコンセプトのもと、皮膚に関するお悩みに幅広く対応します。ぜひお気軽にご来院ください。

ニキビは進行度や状態によっていくつかの段階に分かれ、それぞれに合った治療が必要です。ここでは白ニキビから赤・黄ニキビ、そして治療が難しいニキビ跡まで、特徴と進行度を整理します。
白ニキビは、毛穴の出口が角質で塞がれ、皮脂が中に溜まって小さな白い膨らみとして現れる初期段階のニキビです。炎症はまだ起きていないため、適切に対処すれば改善も早く、跡が残るリスクも少ないのが特徴です。
ただし、放置するとアクネ菌が繁殖し、赤ニキビへ進行する恐れがあります。白ニキビの段階で治療を始めることが、悪化を防ぎ美肌を保つ鍵となります。洗顔や保湿など日常的なケアが効果を発揮する段階でもあります。
黒ニキビは、白ニキビの毛穴が開き、空気に触れることで皮脂が酸化し黒ずんだ状態です。角栓が黒く目立つため、見た目に影響しやすいです。炎症は軽度ですが、毛穴が広がりやすく、そのまま進行すると炎症性の赤ニキビへと悪化することがあります。
黒ニキビは洗顔や角質ケア、皮膚科での外用薬を用いることで改善しやすい段階ですが、自分で潰すと炎症が起こり跡が残る可能性があるため注意が必要です。

赤ニキビは毛穴内部でアクネ菌が繁殖し、炎症を起こした状態です。赤く腫れあがり、触れると痛みを伴うことが多くなります。この段階では肌内部で炎症が進行しているため、セルフケアでは改善が難しく、皮膚科での抗炎症薬や抗菌薬の使用が必要となります。
適切な治療を行わないと炎症が悪化し、膿を伴う黄ニキビに進行するリスクがあるため、早期に治療をすることが欠かせません。赤ニキビはニキビ跡の原因にもなりやすいため、早期の医療的なアプローチが重要です。
黄ニキビは、赤ニキビがさらに悪化し、膿が溜まった状態です。皮膚の奥まで炎症が広がり、化膿して膿疱を形成するため、強い痛みや腫れを伴うことがあります。この段階になると、自然治癒だけでは改善が難しく、治療後もクレーターや色素沈着といったニキビ跡が残る可能性が高まります。
治療法としては、抗菌薬や炎症を抑える内服・外用薬、場合によっては膿を排出する処置が行われます。放置は厳禁で、早期に医師の診察を受けることが重要です。
ニキビ跡は、炎症が長引いたり、重症化したニキビが治った後に皮膚に残る色素沈着やクレーター状の凹みです。赤みや茶色いシミのように見える「色素沈着型」、皮膚が陥没する「萎縮型」、硬く盛り上がる「肥厚型」など種類もさまざまです。
セルフケアでの改善は難しく、美容医療(レーザー治療やピーリングなど)が必要になる場合が多いです。跡を残さないためには、ニキビを早期に適切に治療することが何よりも重要とされています。

ニキビは症状の段階によって治療法が異なり、多くは保険適用で治療が可能です。初期の白ニキビから炎症を伴う赤ニキビ、重症化した膿を含む黄ニキビまで、外用薬や内服薬、処置を組み合わせて改善を目指します。
白ニキビや黒ニキビなど初期段階のニキビには、毛穴の詰まりを改善する外用薬が中心です。代表的なのはアダパレンやベピオゲルなどで、角質の異常な増殖を抑え、毛穴を詰まりにくくする作用があります。
皮脂の排出がスムーズになり、新たなニキビの発生を予防することが可能です。炎症が起こる前の段階で使用することで、赤ニキビや黄ニキビへの進行を見込めます。毎日のスキンケアと併用することで、より安定した改善を実感しやすくなるでしょう。
赤ニキビのように炎症を伴う状態では、外用薬と内服薬を組み合わせた治療が主な選択肢です。外用薬では抗菌作用のあるクリンダマイシンやナジフロキサシンが処方され、アクネ菌の増殖を抑制します。
内服薬としては抗生物質が用いられ、体内から炎症を抑えることで治りを早めることが可能です。症状の程度によっては、抗炎症薬やビタミン剤を併用することもあります。早期に治療を始めることで、ニキビ跡が残るリスクを軽減できるのが大きなメリットです。
膿を持つ黄ニキビやしこり状の結節ニキビといった重症化したケースでは、外用薬や内服薬に加えて「面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)」という処置が行われることもあります。これは専用の器具を用いて毛穴に詰まった膿や角栓を除去し、炎症を和らげる治療です。
抗生物質の内服と併用することで改善が早まり、瘢痕のリスクを最小限に抑えられます。重症化したニキビは放置するとクレーターや色素沈着などの跡を残すため、早めに専門医での治療を受けることが大切です。

皮膚科での保険診療だけでなく、美容医療ではより積極的にニキビやニキビ跡を改善する治療法があります。ここでは、ゆきスキンクリニックで扱っているピーリング、ポテンツァ、ダーマペンの3つを取り上げ、それぞれの特徴や効果を解説します。
ケミカルピーリングは薬剤を用いて肌表面の古い角質を除去し、ターンオーバーを整える治療です。毛穴詰まりや皮脂のバランスを改善し、ニキビの再発を防ぐ効果が期待できます。また、肌のくすみや色素沈着を改善する効果もあり、軽度のニキビやニキビ跡に有効です。
ダウンタイムは比較的短く、施術後に赤みや軽い皮むけが出ることがありますが、数日で落ち着くのが一般的です。定期的に行うことで肌質全体を改善し、ニキビができにくい肌を目指せます。
ポテンツァは、極細の針で皮膚に微細な穴を開けながら高周波(RF)を照射するマイクロニードル治療です。真皮層に熱刺激を与えることでコラーゲンやエラスチンの生成を促進し、肌の再生力を高めます。
クレーター状のニキビ跡や毛穴の開きに効果的で、薬剤を真皮まで届けるドラッグデリバリー機能により、高い効果を得られるのも特徴です。ダウンタイムは数日程度で、赤みや軽い腫れを伴いますが、徐々に肌の質感が改善していくのを実感できます。
ダーマペンは、超極細の針で肌に微小な穴をあけ、自己治癒力を活性化させる治療です。この過程でコラーゲン生成が促され、ニキビ跡の凹凸や毛穴の開き、肌のざらつきなどを改善できます。
さらに、ビタミンや成長因子などの薬剤を併用することで相乗効果も期待できます。ダウンタイムとしては赤みや皮むけが数日続く場合がありますが、時間とともに肌のハリやなめらかさが向上するのを実感できるでしょう。ニキビ跡に悩む方に特に人気の施術です。
ゆきスキンクリニックでは、副院長自身が実践する肌育のノウハウをもとに、一人ひとりに合わせた美肌治療を提供しています。「皮膚の悩みから美容全般に至るまで全てを改善できる、一生通えるクリニック」というコンセプトのもと、皮膚に関するお悩みに幅広く対応します。ぜひお気軽にご来院ください。

ゆきスキンクリニック東池袋では、ニキビ跡の凹凸を改善するための先進的な施術が行われています。特に注目されているのが、針を使わずに薬剤を浸透させる「キュアジェット」と、瘢痕組織を物理的に切断する「サブシジョン」です。
それぞれの施術はニキビ跡のタイプや肌質に応じて使い分けられ、組み合わせることでより高い効果が期待できます。ここからは、キュアジェットとサブシジョンの特徴を紹介します。
キュアジェットは、針を使わずジェット噴流の圧力で薬剤を皮膚の奥へ導入しながら、浅い層の瘢痕線維を切断する治療です。これにより、毛穴詰まりや表層のクレーター型の凹みを改善し、肌表面をなめらかに整えます。
針を用いないため痛みや出血が少なく、従来のサブシジョンでは難しかった細かい瘢痕にも対応可能です。施術後は一時的に赤みが出ますが、数日で落ち着き、複数回の施術を重ねることでコラーゲン生成も促進され、より自然なハリのある肌を実感できます。
キュアジェットによるニキビ治療に関してさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。
「キュアジェットはクレーター・ニキビ跡の悩みにおすすめ!効果や注意点を詳しく解説」
東京・池袋でキュアジェットを
受けるならゆきスキンクリニック
サブシジョンは、クレーター状のニキビ跡を改善するために行われる治療です。皮膚の凹みを固定している瘢痕線維を針で切断することで、皮膚が持ち上がり平坦な状態に近づきます。ローリング型やボックス型と呼ばれる深い凹みに効果的です。
ヒアルロン酸や肌育注射と併用することで、再癒着を防ぎ、効果を長持ちさせることが可能です。施術後には赤みや腫れが数日残ることがありますが、時間の経過とともに軽快し、継続的に受けることで肌全体の凹凸改善が期待できます。
サブシジョンについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をぜひご覧ください。
「サブシジョンとは?期待できる効果とダウンタイム症状をわかりやすく解説!」

この記事では、ニキビの治療法にはなにがおすすめなのか、保険診療から美容医療まで症状に合わせた治療を解説しました。ニキビは原因や進行度によって治療が異なり、保険適用の薬物療法から美容医療のピーリング・ダーマペン・レーザーなど幅広い選択肢があります。
まずは、自身のニキビに合った治療を知ることが大切です。この記事を参考に、保険診療と美容医療の特徴を理解し、無理のない範囲で自分に合う方法を選んでニキビの根本改善と美しい肌づくりを目指しましょう。

記事監修医プロフィール院長 / 小林 智之
大学病院にて皮膚科領域や形成外科、救急など修練するうち、目に見える多くの疾患が治癒していく経過を確認できることに魅力に感じ専攻いたしました。
しかし、一般皮膚科だけでは改善しないお悩みに直面し、皮膚科診療と並行しながら美容皮膚科を学びました。
これまでの経験を活かし、当院の特徴である、多角的方面から疾患やお悩みを改善できるクリニック、まさしく小さなお子様から皆様のお肌のホームドクターを目指したいと思っております。
お肌のお悩みは女性も男性も同じだと思いますので、お気軽にご相談ください。