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2024.11.21|ルビーレーザー

シミ取り治療のおすすめは?シミの症状ごとにおすすめのレーザーの種類や注意点を詳しく解説

シミ取り治療を検討している方にとって、どのレーザーを選べば良いのかは重要なポイントです。シミの種類や症状によって、効果的なレーザー機器は異なります。

また、医療用と家庭用のレーザーにはそれぞれメリットとデメリットがあり、違いを理解することが大切です。さらに、クリニックで施術を受ける際には注意点を把握しておくことで、安心して治療を受けることができます。

この記事では、シミ取りレーザーの種類や選び方、注意点を詳しく解説します。施術を検討している方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

シミの種類と特徴

シミには複数の種類があり、それぞれ適した治療法が異なります。適切な治療を選ぶためには、まずシミの特徴を理解することが重要です。ここでは、代表的なシミの種類と特徴を詳しく解説します。

老人性色素斑

老人性色素斑は紫外線が原因で発生するシミで、40代以降に多く見られます。紫外線を浴び続けた肌にメラニンが蓄積され、時間とともに茶色く濃くなるのが特徴です。

形は円形または楕円形で輪郭がはっきりしており、主に顔や手の甲に現れます。治療には、メラニンをピンポイントで破壊するQスイッチルビーレーザーが効果的です。治療後はシミが一時的に濃くなることがありますが、徐々に薄くなります。アフターケアとして紫外線対策を徹底することが求められます。

そばかす(雀卵斑)

そばかすは遺伝的要因が強く、子供のころから見られることが多いシミです。小さく茶色の点状のシミが鼻や頬を中心に散らばり、日焼けにより濃くなります。

そばかすは思春期に目立ちやすく、成長とともにやや薄くなりますが、完全に消えることはありません。治療にはメラニン色素を分解するピコレーザーや肌全体を明るくするIPL(光治療)が使われます。効果を持続するためには、定期的な施術と日焼け止めが必須です。

肝斑

肝斑は、女性ホルモンが大きく関係しており、特に30代から40代の女性に多く見られます。左右対称に頬骨のあたりに広がり、境界がぼんやりしているのが特徴です。

ホルモンバランスの乱れ、妊娠、ピルの使用、ストレスなどが原因となることが多く、紫外線や摩擦で悪化します。肝斑の治療には、レーザートーニングが効果的ですが、他のシミと異なり、レーザーの種類や施術方法には特に注意が必要です。内服薬や外用薬を併用することで、効果を高めることが可能です。

炎症後色素沈着

炎症後色素沈着は、ニキビ、虫刺され、外傷などが治った後にできるシミです。皮膚の炎症によってメラニンが過剰に生成され、茶色や黒っぽいシミとして残ります。

肌の自然な再生により徐々に薄くなりますが、完全に消えるまでには数ヶ月から数年かかることもあります。レーザートーニングやIPLが治療に使われ、特に色素が浅い場合に効果を発揮します。

ただし、肌への負担を避けるため、治療後は保湿や紫外線対策が必要です。肌をこすらないなどのセルフケアも大切です。

後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)

後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)は、頬や額に見られる青黒いシミで、真皮層にメラニンが沈着することで発生します。特に、20代から30代の女性に多く、真皮の深い部分に存在するため、治療が難しいです。

通常の表皮のシミとは異なり、ピコレーザーなど真皮まで届く波長のレーザーが必要です。治療には時間がかかり、複数回の施術を受ける必要があります。治療後の赤みや腫れが起こることもありますが、専用のケアを行うことで、回復を促進できます。

シミ取り治療に使用されるレーザーの種類

シミ取り治療にはさまざまなレーザーが用いられています。それぞれレーザーの特性は異なり、シミの種類や患者さんの肌状態に合わせて選んでもらいます。ここでは、代表的なレーザー治療の種類とその特徴、効果、費用相場について詳しく解説します。

QスイッチYAGレーザー

QスイッチYAGレーザーは、1064nmと532nmという2つの長さの波長を持ち、表皮から真皮の深い部分まで届くレーザーです。

老人性色素斑や炎症後色素沈着に効果があり、メラニン色素をピンポイントで破壊します。施術は短時間で済むため、忙しい方にも適しています。

また、他の皮膚層にダメージを与えないため、回復が早く、肌への負担を最小限に抑えられるのも魅力です。施術後には赤みや腫れが見られる場合もありますが、数日で落ち着くのが一般的です。シミを効果的に改善しつつ、全体的な肌のトーンアップも期待できます。

特徴と効果

QスイッチYAGレーザーは、老人性色素斑、炎症後色素沈着、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)に適しています。深い層まで到達することで、通常の治療では難しい色素を効果的に除去できます。また、肌を引き締める効果もあり、ハリのある美肌に導きます。特に他の治療法では効果が薄かったシミや色素沈着に用いられることが多く、施術後に肌の質感が向上することも人気の理由です。

費用相場

QスイッチYAGレーザーの費用は1回5,000円から20,000円程度です。施術範囲が広い場合はさらに高額になることもあります。

1回の施術で効果を実感することができますが、シミの状態によっては数回の治療が必要です。多くのクリニックでは、回数パッケージのプランを用意していることがあるため、事前にカウンセリングを受けて見積もりを確認するようにしましょう。

Qスイッチルビーレーザー

Qスイッチルビーレーザーは694nmの波長のメラニン色素に特に反応しやすいレーザーです。シミやそばかす、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)などの色素性疾患に効果を発揮します。

施術時間は比較的短時間で、かさぶたができることがあるものの、自然に剥がれ落ちて肌が綺麗になります。メラニンへの反応が高いため、色素沈着の改善に優れており、特に濃いシミに用いられることが多いです。治療効果が高い一方、施術後の紫外線対策が重要となります。

特徴と効果

Qスイッチルビーレーザーは、そばかすや濃い色素沈着、ADMなどに使用されます。波長がメラニンに効率よく作用するため、1回の治療で高い効果が期待できます。皮膚の浅い層にあるシミだけでなく、深い色素にもアプローチできるのが強みです

かさぶたが形成されるプロセスを経て色素が排出され、均一な肌色が蘇ります。施術の安全性が高いことから、幅広い肌質の人が利用しています。

費用相場

Qスイッチルビーレーザーの費用は6,500円から30,000円程度で、治療する範囲によって変動します。色素の濃さや大きさによっては複数回の施術が必要ですが、効果の高さからコストパフォーマンスの良い選択肢とされています。

クリニックによっては、セット料金や割引キャンペーンを提供している場合もあるため、事前に確認すると良いでしょう。プランを慎重に選び、継続的に治療を受けることが重要です。

ピコレーザー

ピコレーザーは、従来のナノ秒レーザーよりも短いパルス幅でエネルギーを照射する最新のレーザー治療法です。メラニン色素を細かく分解して肌の回復を促進するため、シミ取り治療として非常に効果的です。ダウンタイムが少なく、肌へのダメージを最小限に抑えながら、均一で透明感のある肌に導きます。

特に老人性色素斑やそばかす、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)などのシミ治療に適しており、美肌効果も期待できる点が魅力です。最新技術を駆使した施術が求められるため、施術者のスキルも重要です。

特徴と効果

ピコレーザーは、超短時間でメラニンを破壊することで、従来のレーザーに比べて効果が高く、肌の負担を軽減します。深い色素から浅いシミまで幅広く対応でき、シミだけでなく、ニキビ跡や毛穴の改善にも効果を発揮します。

特に、再発しやすいシミや複合的な肌悩みにも適用できるため、美容皮膚科でも人気の施術です。さらに、治療中の痛みが少ない点も大きなメリットです。

費用相場

ピコレーザーの費用相場は1回あたり5,000円〜10,000円程度と、比較的安いです。しかし、治療部位やシミの状態によって異なりますが、複数回の施術が必要な場合が多いため、トータルコストを考慮することが重要です。

多くのクリニックでパッケージプランが用意されているため、費用対効果を考慮した計画を立てると良いでしょう。事前にカウンセリングを受けて予算に合う治療法を相談するのがおすすめです。

レーザートーニング

レーザートーニングは、低出力のレーザーを使って肌に優しく色素を薄くする治療です。主に肝斑の改善に効果的で、従来のレーザーでは治療が難しかったシミも改善できます。

肌を均一なトーンに整えることで、透明感のある美肌へと導きます。刺激が少ないため、敏感肌の方にも適した治療方法です。また、コラーゲン生成を促進することで、ハリや弾力も向上し、エイジングケア効果も期待できます。継続的に施術が必要ですが、比較的安全性が高いのが特徴です。

特徴と効果

レーザートーニングは、肝斑をはじめとする薄いシミや色むらを改善するのに特化しています。低出力のレーザーで繰り返し施術することで、肌のメラニンを徐々に減らしていきます。

肝斑治療に特に効果的で、ほかのシミにも穏やかに作用するため、肌に優しくアプローチが可能です。また、ターンオーバーを促進することで、シワやたるみの改善効果も期待できます。肌の質感が滑らかで、若々しい印象を与えることができます。

費用相場

レーザートーニングの費用は1回あたり5,000円から30,000円と、クリニックごとの差が大きいです。

肝斑は一度の施術では完全に改善できないため、定期的に治療が必要です。クリニックによっては、長期的な施術を前提としたお得なセットプランを提供している場合もあります。治療を開始する前に、しっかりと見積もりを確認し、自分に合ったプランを選びましょう。

医療用と家庭用のシミ取りレーザー機器の違い

シミ取りレーザーには、医療用と家庭用の機器があります。医療用レーザーは高出力で、短時間で効果を実感できるのが特徴です。クリニックで使用するため、シミの種類や深さに応じた調整が可能であり、医師の管理のもと行われるため安全性も高いです。

一方、家庭用レーザーは出力が低く、シミ改善に時間がかかりますが、手軽に使用できるのがメリットです。痛みは医療用の方が強い場合もありますが、効果は家庭用よりも高く、ダウンタイムが必要なこともあります。家庭用の方が安価ですが、長期的に見ると効果を考慮して選ぶことが大切です。

シミ取りレーザーをクリニックで受ける際の注意点

シミ取りレーザーを受ける際には、事前に確認すべき注意点があります。注意点は以下のとおりです。

  • 信頼できる医師やクリニックを選ぶ
  • 事前カウンセリングはしっかり受ける
  • 副作用のリスクを把握しておく
  • 施術後のケア方法を確認しておく

これから具体的に解説していきます。

信頼できる医師やクリニックを選ぶ

シミ取り治療は、専門的な知識と技術が必要です。そのため、信頼できる医師やクリニックを選ぶことが重要です。口コミや実績を確認し、施術実績の豊富な医師がいるクリニックを選びましょう。

また、症例写真を見せてもらうことで、どのような結果が期待できるのか判断しやすくなります。医療資格を持つスタッフが在籍しているかも確認し、安全で効果的な治療を受けるための準備をしましょう。

事前カウンセリングはしっかり受ける

シミ取りレーザーの施術を受ける前には、事前カウンセリングをしっかり受けることが大切です。肌の状態やシミの種類を詳しく診断してもらい、最適な治療法を提案してもらいましょう。

カウンセリングでは、施術の流れやリスク、ダウンタイムについても説明を受けるので、不安な点は遠慮せずに質問することが重要です。自分の期待する効果と施術の現実的な結果を理解することで、安心して治療に臨むことができます。

副作用のリスクを把握しておく

シミ取りレーザーには、副作用のリスクがあることも把握しておきましょう。代表的なものとして、施術後の赤みや腫れ、色素沈着が挙げられます。また、まれに火傷や炎症が起こることもあるため、治療後の肌の変化を見逃さないことが大切です。

医師から事前にリスクについて詳しく説明を受け、副作用が起こった場合の対処法を確認しておくことで、安心して治療を受けられます。自分の肌質や過去の肌トラブルも共有しておきましょう。

施術後のケア方法を確認しておく

シミ取りレーザーの施術後は、正しいケアが欠かせません。紫外線対策をすることはもちろん、保湿を徹底し、肌のバリア機能を高めるスキンケアをする必要があります。医師の指示に従い、赤みやかさぶたができた場合の対処法も理解しておきましょう。

また、施術直後のメイクは控えることが推奨される場合もあります。ケアを怠ると、色素沈着が悪化するリスクがあるため、施術後の注意点をしっかり確認しておくことが重要です。

まとめ

シミ取りレーザー治療では、シミの種類や症状に合った機器を選ぶことで、より効果的な結果が期待できます。医療用レーザーと家庭用レーザーにはそれぞれ特徴があり、目的に応じて適切な選択をすることが大切です。

クリニックで施術を受ける際は、信頼できる医師を選び、事前カウンセリングや施術後のケアを徹底することで、副作用を予防し、美しい肌を目指しましょう。今回の情報を参考に、納得のいくシミ取り治療を受けてください。

小林智之

記事監修医プロフィール院長 / 小林 智之

大学病院にて皮膚科領域や形成外科、救急など修練するうち、目に見える多くの疾患が治癒していく経過を確認できることに魅力に感じ専攻いたしました。
しかし、一般皮膚科だけでは改善しないお悩みに直面し、皮膚科診療と並行しながら美容皮膚科を学びました。
これまでの経験を活かし、当院の特徴である、多角的方面から疾患やお悩みを改善できるクリニック、まさしく小さなお子様から皆様のお肌のホームドクターを目指したいと思っております。
お肌のお悩みは女性も男性も同じだと思いますので、お気軽にご相談ください。

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