2025.04.17|再生医療
再生医療は、肌の若返りや美肌効果を期待できる治療法として注目されています。しかし、「本当に効果があるの?」「デメリットはあるの?」と思う方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、再生医療のデメリットとメリットについて解説します。また、起こりうるトラブルや期待できる効果も併せて紹介します。
この記事を読めば、再生医療について理解することができるので、試してみたいけれど迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
再生医療とは、失われた組織や機能を修復・再生する治療法のことです。主に、細胞や組織を再生させるために選ばれます。肌の再生医療は、コラーゲンやエラスチンなどの生成を促進することで、肌のハリや弾力を取り戻します。
肌の再生医療を受けることで、加齢などによる肌の衰えを抑制し、若々しい肌が手に入れられるでしょう。再生医療では、自身の細胞を活用するため、他の美容施に比べて拒絶反応のリスクが低く、安全性が高い治療法として注目されています。
再生医療は肌の若返りに効果的ですが、いくつかのデメリットも存在します。治療に関する不安や費用など、事前に理解しておくべき点も多くあります。
ここでは、再生医療のデメリットを詳しく解説するために、治療を受ける前に確認しておきましょう。
再生医療は、最先端の技術を使用した治療法であるため、施術費用が高額となる点が大きなデメリットです。専門的な機器や高品質な素材が必要であり、治療には高度な技術も求められます。
機器や技術が費用に反映されるため、一般的な美容治療に比べて高額になります。例えば、幹細胞治療の場合は100万〜150万円、PRP療法の場合は10万〜50万円が相場です。事前に施術費用をしっかりと確認し、支払い計画を立てておくことが重要です。
再生医療の効果は、治療を受けた方の肌の状態や体質、生活習慣によって大きく異なります。治療後すぐに効果を感じる方もいれば、数ヶ月経ってから徐々に改善を実感する方もいます。
また、肌細胞の再生や修復には時間がかかるため、すぐに劇的な変化を期待することは難しいでしょう。そのため、即効性を求めている方にとっては、大きなデメリットです。
再生医療では、治療後に赤みや内出血などのダウンタイム症状が現れることがあります。赤みや内出血などの症状は通常、1日〜1週間ほどで回復しますが、治療内容や肌質によっては長引く方もいます。
しかし、他の美容施術に比べるとダウンタイム期間が短いため、仕事などで忙しい女性にもおすすめの治療です。とはいえ、赤みや内出血が出ることもあるため、治療後はスケジュールの調整が必要といえるでしょう。
再生医療は、患者自身の細胞を使用するため、治療プロセスには時間がかかります。特に、幹細胞療法などでは、患者から採取した細胞を培養し増殖させる必要があり、数週間から数ヶ月ほどかかるのが一般的です。
また、効果を実感するまでに複数回の治療が必要となり、効果は徐々に現れます。短期間で劇的な改善が期待できるわけではなく、根気よく治療を続けることが求められるため、長期的な視点での治療計画が必要です。
ルビーレーザーは、比較的短い期間でシミの改善ができる施術です。以下の記事では、ルビーレーザーの特徴や効果を詳しく解説しています。
ルビーフラクショナルとは?メリットデメリットや術後の経過・ダウンタイムなどを解説
再生医療は、1度の治療で効果が感じられるわけではなく、効果を維持するために定期的なメンテナンスが必要です。初回の治療で改善が見られた場合でも、時間が経過するとその効果が薄れてしまいます。
効果を長期的に維持するためには、1年〜1年半ごとに再治療や追加の施術を受けるのがおすすめです。定期的なメンテナンスにより、若々しい肌を保てるでしょう。
再生医療にはデメリットもありますが、メリットもいくつかあります。肌や体の根本的な治療を目指す再生医療は、効果が長期的で持続的である点がメリットです。ここでは、再生医療の具体的なメリットを詳しく解説します。
再生医療は、しわやたるみ、ニキビ跡など、さまざまな肌悩みを根本的に解決できる治療法です。ヒアルロン酸やボトックスなどの一時的な治療ではなく、肌の再生そのものを促進するため、長期的に効果が持続する点がメリットの1つです。
再生医療は、真皮層を活性化させ、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸の生成を促すことで肌自体を根本的に若返らせます。治療後も時間をかけて肌悩みが改善されるため、周りからも気づかれにくい自然な若返りが実現します。
再生医療は、患者自身の細胞や血液を使用するため、異物を体内に取り入れることがなく、体への負担が少ないといったメリットがあります。他人の細胞や人工的な成分を使用する治療法とは異なり、アレルギーや拒絶反応のリスクも低く、安全性が高いとされています。
さらに、ダウンタイム期間も短く、日常生活への支障も最小限で済む点もメリットです。ダウンタイム期間が短く、肌悩みを根本から改善したい方におすすめの治療です。
再生医療は、しわやたるみなどの肌悩みを改善する治療法ですが、施術後にいくつかのトラブルが起こる可能性もあります。施術後のトラブルは、治療方法や体質によって異なるため、事前に把握しておくことが重要です。次に、再生医療で起こりうる主なトラブルを詳しく解説します。
再生医療の1つであるPRP療法は、施術後にしこりが発生することがあります。施術後にできるしこりは、治療中に細胞が正しく定着せず、コラーゲンやエラスチンが不均等に生成されることが原因です。
注入した細胞が周囲に集まって固まることがあり、その部分がしこりとして感じられます。しこりは時間とともに解消することが多いですが、長期間残る場合もあるため、施術後は経過を見守り、必要に応じて医師に相談することが大切です。
再生医療施術後には、軽い痛みや腫れを感じることがあります。施術後に生じる軽い痛みや腫れは、治療箇所が刺激を受けたために起こる自然な反応です。施術後2〜3日がピークで、1週間ほどで収まりますが、治療内容によっては回復に時間がかかることがあります。
腫れや痛みがひどくなったり、長引いたりしている場合は、医師に相談して適切な処置をしてもらいましょう。腫れや痛みが強い場合も、自己判断せず、医師に相談すると安心です。
再生医療の真皮線維芽細胞療法では、患者自身の細胞を使用するため、副作用のリスクは低いとされていますが、麻酔によるアレルギー反応や副作用が起こる可能性があります。
麻酔による副作用には、頭痛や手足の痺れ、動悸などが挙げられます。また、麻酔の注入量が多いと、麻酔中毒を引き起こすリスクもあるため、注意が必要です。麻酔による副作用も一時的なものなので、過度に心配する必要はありません。
肌の再生医療には、いくつかの種類があります。それぞれの治療法は、異なるアプローチで肌の老化を改善し、若返りを促進します。代表的な治療法には、真皮線維芽細胞療法やPRP皮膚再生療法などがあり、それぞれの違いを把握しておくことが大切です。
ここでは、再生医療の種類を詳しく解説します。
真皮線維芽細胞療法は、患者自身の耳の裏などから採取した真皮線維芽細胞を培養し、肌に注入する治療法です。真皮線維芽細胞療法は、コラーゲンやエラスチンの生成を促進し、肌のハリや弾力を取り戻すため、しわやたるみが改善できます。
また、肌のハリや弾力を取り戻すため、自然で持続的な若返り効果が期待でき、加齢による肌の衰えが気になる方におすすめです。細胞の再生を通じて肌を根本的に改善し、より若々しく、健康的な肌へと導きます。
PRP皮膚再生療法は、患者自身の血液から取り出した血小板を使用して、肌の再生を促進する治療法です。血小板に含まれる成長因子が肌のターンオーバーを活性化させ、コラーゲンの生成を促進します。
治療後、1〜3ヶ月ほどで効果を実感でき、1年ほど効果が持続します。効果を保つためには、3〜6ヶ月おきのメンテナンスが必要です。定期的な施術により、肌の若返りと健康が維持され、長期的な効果が期待できます。
ほうれい線の改善には、リジュラン注射もおすすめです。以下の記事では、リジュラン注射のほうれい線に対する効果を詳しく解説しています。
リジュランのほうれい線に対する効果は?治療がおすすめな人や他の治療法との違いを紹介!
肌の再生医療は、加齢や環境による肌の衰えを改善し、若返りを促進する治療法として注目されています。真皮線維芽細胞やPRP療法など、最先端の技術を使い、肌のハリや弾力を取り戻すことが可能です。
ここでは、肌の再生医療で得られる効果を詳しく解説します。
再生医療は、加齢に伴う肌の老化を、根本的に改善する効果があります。真皮線維芽細胞療法では、患者自身の細胞を使ってコラーゲンやエラスチンを生成し、肌の弾力を取り戻します。
真皮線維芽細胞療法の治療を受けることにより、ボトックスやヒアルロン酸を注入しなくても、自然な若返りが実現可能です。治療後の効果は徐々に現れ、持続的で健康的な肌を目指せます。特に、肌の老化が進行していると感じている方に効果的です。
老化の進行を遅らせることも、再生医療で期待できる大きな効果の1つです。細胞を再生させることで、肌のターンオーバーが促進され、肌の老化が抑制されます。エラスチンやコラーゲンの生成が活発になることで、肌の老化が抑制される仕組みです。
再生医療を受けることで、たるみやしわが進行するのを防ぎ、若々しい肌を保てます。他の美容施術と違って、肌が持つ本来の回復力を高める治療法です。そのため、自然な若返りを求める方に向いているといえます。
再生医療は、肌を若返らせるだけでなく、美肌効果を持続させる効果も期待できる治療法です。治療後に生成されるコラーゲンやヒアルロン酸は、肌の潤いと弾力を保ち、シミやくすみの改善にも役立ちます。
美肌効果も持続できるため、年齢を重ねた方だけでなく、若い肌の方にもおすすめです。また、真皮線維芽細胞療法では、若いうちに採取した細胞を保存できます。治療したいと思った時に、採取した細胞が使用できるため、20代の女性でもメリットを感じられるでしょう。
この記事では、再生医療のデメリットとメリットについて解説しました。
再生医療は肌の若返りや老化の進行を遅らせ、美肌効果を持続させるための効果的な治療法です。しかし、治療期間が長いことや、効果の感じ方に個人差があるなどのデメリットも存在します。
メリットだけを見て治療を受けるのではなく、デメリットやリスクも把握したうえで判断することが大切です。
この記事を参考に、肌の再生医療のメリットや効果だけでなく、デメリットも理解し、治療を検討しましょう。
記事監修医プロフィール院長 / 小林 智之
大学病院にて皮膚科領域や形成外科、救急など修練するうち、目に見える多くの疾患が治癒していく経過を確認できることに魅力に感じ専攻いたしました。
しかし、一般皮膚科だけでは改善しないお悩みに直面し、皮膚科診療と並行しながら美容皮膚科を学びました。
これまでの経験を活かし、当院の特徴である、多角的方面から疾患やお悩みを改善できるクリニック、まさしく小さなお子様から皆様のお肌のホームドクターを目指したいと思っております。
お肌のお悩みは女性も男性も同じだと思いますので、お気軽にご相談ください。