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2025.04.17|再生医療

真皮線維芽細胞療法(再生医療)とは?期待できる効果とメリットを紹介

真皮線維芽細胞療法は、加齢やダメージを受けた肌の再生を促進し、若々しい肌を取り戻すための治療です。肌の再生ができる真皮線維芽細胞療法ですが、「本当に効果はあるの?」「安全性はどうなのだろう?」と疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、真皮線維芽細胞療法(再生医療)について解説します。また、期待できる効果や治療後の経過、リスクも併せて紹介します。

この記事を読めば、真皮線維芽細胞療法で得られる効果について理解すできるので、「安心して治療を受けたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

真皮線維芽細胞療法とはどのような再生医療?

真皮線維芽細胞療法は、加齢に伴う肌の老化を改善するための再生医療の1つです。自身の耳の裏から採取した真皮線維芽細胞を培養し、肌に注入することで、肌の修復や若返りが期待できます。

ここでは、真皮線維芽細胞療法の特徴や仕組みを詳しく解説します。

真皮線維芽細胞療法の特徴

真皮線維芽細胞療法は、患者自身の細胞を使用するため、拒絶反応のリスクが低いのが特徴です。培養させた細胞が肌に注入されると、コラーゲンやエラスチンの生成を促進し、肌の弾力やハリを改善します。治療後の効果は3ヶ月〜1年ほどかけてじわじわと現れ、しわやたるみが目立たなくなるため、自然で長期的な若返り効果を実感できるのが特徴です。

また、細胞治療による肌再生は非常に個別性が高く、1人ひとりに合わせた結果を提供できます。

真皮線維芽細胞療法の仕組み

真皮線維芽細胞療法は、まず耳の裏から少量の皮膚を採取し、真皮線維芽細胞を抽出します。真皮線維芽細胞を数週間にわたって培養し、数百万個に増殖させた後、顔や体など、治療が必要な部位に注入するのが一般的です。注入された細胞は、コラーゲンやエラスチンといった重要な成分の生成を促進し、肌の修復をサポートします。

コラーゲンやエラスチンの生成が促進されることで、肌に弾力が戻り、たるみやしわを改善できます。真皮線維芽細胞療法は、肌の自然な再生を促し、根本的な改善を目指すため、長期的な効果が期待できる治療です。

真皮線維芽細胞に期待できる効果

真皮線維芽細胞療法は、肌の再生力を引き出すため、さまざまな効果が期待できます。なかでも、特徴的なのが老化や紫外線ダメージによる肌のトラブルを改善する力です。肌の弾力を取り戻し、しわやたるみを改善するため、とても注目されている治療です。

ここでは、真皮線維芽細胞療法で期待できる効果をいくつか紹介します。

若返り

真皮線維芽細胞療法は、年齢と共に減少・衰退していく肌細胞を補充し、肌の機能そのものを再生させる治療法です。真皮線維芽細胞療法で細胞の働きが蘇ることで、肌にハリや潤いが戻り、加齢によるしわやたるみが改善されます。

真皮線維芽細胞療法は、急激な変化をもたらすものではなく、移植した細胞が徐々に肌を再生させ、時間をかけて肌質を向上させます。治療後、3ヶ月〜1年ほどをかけて自然で持続的な若返り効果を感じられるため、加齢による肌の変化が気になる方に最適です。

老化の進行抑制

真皮線維芽細胞療法では、移植された肌細胞が定着し、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸の生成を活性化します。コラーゲンやエラスチンの生成が活性化されると、肌の弾力が保たれ、老化の進行が抑制されます。

治療後は、定着した細胞が肌のメンテナンスをするため、肌本来の機能が強化される仕組みです。治療効果は、他の美容医療と比べてゆっくりで、細胞が元気を取り戻すまで1ヶ月以上、長期間の場合は半年ほどかかることもあります。

真皮線維芽細胞療法のメリット

真皮線維芽細胞療法は、加齢やダメージを受けた肌の再生を促進する新しい治療法です。肌の悩みを根本から解決できると人気の真皮線維芽細胞療法には、メリットがいくつかあります。

ここでは、真皮線維芽細胞療法のメリットを4つ解説します。

さまざまな肌悩みに対応している

真皮線維芽細胞療法は、老化によるしわやたるみ、さらには乾燥や肌荒れといったさまざまな肌悩みに効果を発揮します。真皮線維芽細胞療法により、コラーゲンやエラスチンの生成が活性化され、肌の修復力が高まるため、肌の質感や弾力が改善されるでしょう。

加齢による皮膚の変化に対しても効果が期待でき、目元や口元のしわや、顎下のたるみなど、目立ちやすい部位の改善も可能です。また、肌に必要な栄養素が補われることで、トーンが均一になり、健康的な肌を取り戻せるでしょう。

自分自身の細胞を使うことで危険性が低い

真皮線維芽細胞療法は、患者自身の細胞を使用するため、他人の細胞や人工物を使う治療法に比べて拒絶反応やアレルギー反応のリスクが低く、安全性が高い治療法です。他の治療法では、コラーゲン製剤やヒアルロン酸製剤、ボトックス製剤などが使用されることがあります。しかし、これらの製剤は体にとっては異物であり、アレルギー反応が起きたり、不自然な仕上がりになったりする可能性が高まります。

一方で、線維芽細胞治療は自身の細胞を使用するため、アレルギー反応などのリスクが抑えられ、より自然な結果が得られるのが特徴です。

定期的なメンテナンスで効果が持続しやすい

真皮線維芽細胞療法は、1回の施術でも改善が見込まれますが、定期的にメンテナンスすることで、効果を長期間維持しやすくなります。1〜2年に1度のペースで治療を受けると、肌の再生を促進し、老化の進行を遅らせる効果が期待できます。

施術後はしわやたるみが改善されますが、時間が経つと再度効果が薄れるため、定期的に施術を受けることで、継続的な若返り効果を実感できるでしょう。治療後のアフターケアも大切ですが、適切にメンテナンスすれば、美しい肌を長期間保てます。

顔以外の部位も治療できる

真皮線維芽細胞療法は、顔のしわやたるみだけでなく、他の部位にも治療できます。そのため、首元や手のひら、デコルテなど、年齢が表れやすい部位への治療もおすすめです。顔と体の両方で自然な若返りを実現できるため、全身の美しさが保てます。

また、肌の質感や弾力を改善するだけでなく、妊娠線や皮膚のたるみなど、体全体にわたるトラブルの改善にも役立ちます。顔だけでなく、全身の美しさを取り戻したい方にとって、とても有効な治療法です。

真皮線維芽細胞療法で効果を感じられない理由

真皮線維芽細胞療法は、肌質や年齢によっては効果を感じにくいことがあります。真皮線維芽細胞療法の効果が感じられない主な理由は、肌が老化していないことです。20代や30代など、肌の老化が進んでいない方は、真皮線維芽細胞療法の効果を感じにくいでしょう。

そのため、真皮線維芽細胞療法の効果を感じるためには、医師と相談し、自分に合った治療計画とアフターケアが重要です。

真皮線維芽細胞療法での再生医療を受けるリスク

真皮線維芽細胞療法は安全性が高いとされていますが、いくつかのリスクも存在します。過剰な施術や不適切な施術によって、肌にシコリができたり、凸凹が現れたりすることがあります。

また、注入時の痛みや腫れ、内出血が起こることもリスクの1つです。効果には個人差があることから、期待通りに感じられない方もいるでしょう。麻酔薬による副作用やアレルギー反応もあり、常用薬や持病がある場合にはリスクが高まります。リスクを最小限に抑えるためには、信頼できるクリニックでの治療と、十分なカウンセリングが重要です。

真皮線維芽細胞療法の持続期間

真皮線維芽細胞療法の効果は、3〜6ヶ月を経て現れ、1〜2年にわたって持続するのが一般的です。しかし、持続期間は個人差があり、生活習慣やアフターケアにより変動します。メンテナンスを推奨しているクリニックが多く、定期的にメンテナンスを受けた場合は、1年〜2年に1度の施術で効果を持続できます。

治療後、皮膚のコラーゲン生成やエラスチンの増加が続くことで、自然な若返り効果の持続が可能です。健康的な生活と十分な紫外線対策を徹底することが、持続期間を延ばすポイントです。

真皮線維芽細胞療法に関するよくある質問

真皮線維芽細胞療法に関して、よくある質問に回答します。真皮線維芽細胞療法は、加齢や紫外線ダメージなどで肌が衰えるのを防げるとして注目されていますが、施術を受ける前に解消しておきたい疑問点が多いでしょう。

ここでは、真皮線維芽細胞療法に関する質問に回答しているため、安心して治療を受けたい方はぜひ参考にしてください。

真皮線維芽細胞療法を受けることでガンになるって本当ですか?

真皮線維芽細胞療法で使用するのは、自分自身の細胞であり、外部からの異物や化学物質を体内に導入するわけではありません。そのため、がんになるリスクは極めて低いとされています。

真皮線維芽細胞療法で用いる細胞は、すでに分化されている細胞です。そのため、異物反応などによるがんの発生リスクは心配いりません。

真皮線維芽細胞療法で顔のバランスが悪くなることはありますか?

真皮線維芽細胞療法は、非常に精密な技術が要求されるため、経験豊富な医師が施術すれば、顔のバランスが悪くなることはありません。真皮線維芽細胞療法は、細胞の注入位置や量を調整し、自然な仕上がりになるように行います。

また、抽出した細胞を肌に注入することで、自己コラーゲンやエラスチンなどが生成されるため、不自然な仕上がりになることはないでしょう。

真皮線維芽細胞療法で細胞を抽出・注入するときに痛みはありますか?

真皮線維芽細胞療法での細胞抽出や注入時に感じる痛みは、ほとんどありません。耳の裏側から細胞を抽出するため、局所麻酔が使用されます。注入する際も、麻酔クリームを使用したり、極細針を使用したりして、痛みを感じにくくする工夫ができます。治療後の痛みや不快感はほとんどなく、軽い腫れや赤みが一時的に出ることがありますが、数日で落ち着くでしょう。

まとめ

この記事では、真皮線維芽細胞療法(再生医療)について解説しました。

真皮線維芽細胞療法は、加齢やダメージを受けた肌の再生を促進し、若々しい肌を取り戻すために効果的な治療法です。治療の仕組み、期待できる効果、リスク、アフターケアについても触れました。

この記事を参考に、真皮線維芽細胞療法のメリットや治療後の経過を理解し、安心して治療に臨みましょう。

小林智之

記事監修医プロフィール院長 / 小林 智之

大学病院にて皮膚科領域や形成外科、救急など修練するうち、目に見える多くの疾患が治癒していく経過を確認できることに魅力に感じ専攻いたしました。
しかし、一般皮膚科だけでは改善しないお悩みに直面し、皮膚科診療と並行しながら美容皮膚科を学びました。
これまでの経験を活かし、当院の特徴である、多角的方面から疾患やお悩みを改善できるクリニック、まさしく小さなお子様から皆様のお肌のホームドクターを目指したいと思っております。
お肌のお悩みは女性も男性も同じだと思いますので、お気軽にご相談ください。

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