2024.11.21|リジュラン
美容の世界では、さまざまな成分の注射が存在します。美容における注射と言えばヒアルロン酸やボトックスが有名ですが、近年注目を集めているのがリジュラン注射です。
一般的な美容治療では目元のしわを改善することは難しいため、リジュラン注射が用いられてます。それでは、リジュラン注射とは一体どのような注射なのでしょうか。この記事では、リジュラン注射の効果について解説します。
持続時間や効果がないといわれる理由についても解説するので、リジュラン注射をしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
リジュラン注射とは、主に以下の特徴がある注射として知られています。
各特徴について、詳しく解説します。
リジュラン注射により、若々しい肌のハリやツヤを手に入れられます。これは、後述するポリヌクレオチドを配合しているためです。ポリヌクレオチドは、線維芽細胞を刺激して細胞の増殖を促す効果があります。
これにより、細胞修復や血管の新生を促進できます。美容では、ヒアルロン酸注射が有名な存在です。ヒアルロン注射の場合、物理的に注入物を入れて膨らませることでしわを目立たなくさせます。
一方、リジュラン注射は肌本来が持ち合わせる再生力を活性化し、肌自身が修復するのをサポートします。
リジュラン注射は、サーモンより抽出したポリヌクレオチド(PN)という成分を用いています。広義にいえば、ポリヌクレオチド分子は13個以上のヌクレオチドモノマーが、鎖状に共有結合して生成される生体高分子です。
ポリヌクレオチド自体は、すべての生物が自然に保有しています。生物のゲノムは、とても長いポリヌクレオチドの相補的なペアが、二重らせん状に互いが巻きついて構成されています。
リジュラン注射において、以下の効果が期待できます。
各効果の詳細は、以下のとおりです。
リジュラン注射を受けることで、ハリやツヤのある若々しい肌を維持できます。これは、リジュランを注入すれば加齢が原因で衰えた線維芽細胞の産生能力をサポートします。
リジュラン注射を施すことで、コラーゲンを増加させることができます。これにより、肌の新陳代謝が促されてキメが細かい肌となるでしょう。また、肌に蓄積されたメラニンといった老廃物を排出し、くすみやシミの予防にも役立ちます。
リジュラン注射によって、さまざまなしわの改善を図れます。しわといっても、パターンがさまざまであり簡単に改善できるものではありません。特に、表情による癖や乾燥などによってもしわの深さやパターンが異なります。
リジュラン注射の場合、肌の新陳代謝が促されてコラーゲンなどで満たされた状態となります。これにより、さまざまなしわの改善効果を実感できるでしょう。特に気になるほうれい線や表情じわ、乾燥小じわが目立ちにくくなります。
顔の印象を決定付ける目元についても、リジュラン注射によってクマの解消を図れます。目の下のクマは、茶くまや青くま、黒くまなどの種類があり、それぞれ原因が異なります。肌のボリュームが全体的に減少して発生するクマには、リジュラン注射により改善できるケースが多いです。
リジュラン注射は、目元にも問題なく注入できます。目元に入注すると、真皮の細胞産生能力が高まって目元にボリューム感が生まれ、クマを解消できます。
リジュラン注射によって肌の新陳代謝を高めれば、肌荒れやニキビ、傷跡の改善を計れます。これは、肌のバリア機能を高めることができるためです。さらに、リジュラン注射により皮脂の分泌量をコントロールし、毛穴を引き締める作用もあります。
リジュラン注射を繰り返すことで、肌全体に滑らかさが感じられるようになり、ツヤも出てきます。そして、肌全体にボリューム感がアップするとニキビによるクレーターや傷跡が目立たなくなります。
リジュラン注射を受けた場合、いつからいつまで効果が続くかが気になるものです。リジュラン注射の場合、施術を受けてすぐに効果を実感できるものではありません。通常、2週間から3週間程度経過して効果が見られるようになります。
このようにリジュラン注射自体はすぐに作用していても、肌が変化するのに2週間から3週間程度かかります。また、リジュラン注射の効果は数ヶ月から半年程度持続します。また、加齢や生活習慣などによって、肌の機能が弱まるまで効果が継続するケースも多いです。
リジュラン注射は、一部では効果がないといわれています。効果がないといわれる理由は、以下のとおりです。
各理由について、詳しくみていきましょう。
先述したように、リジュラン注射を受けてすぐに効果が発揮されるものではありません。リジュラン注射自体はすぐに肌に作用するものの、肌が反応するまでには2週間から3週間程度かかってしまいます。
ヒアルロン酸注射の場合、施術を受けた後に明確な変化が現れます。これは、肌自体にボリュームを持たせるため、即効性があるのです。一方、リジュラン注射のように肌の内面から作用するタイプの場合、どうしても時間がかかってしまいます。
これにより、効果がないと感じてしまうケースが多いのは事実です。
リジュラン注射の場合、元々がきれいな肌で、若々しさがある場合は施術を受けても効果を実感しにくいです。肌トラブルがない状態でリジュラン注射を受けると、表面化していない肌トラブルを内側から改善できる予防効果があります。
一方、リジュラン注射は基本的には肌トラブルがあるケースにおいて、効果を発揮する治療です。よって、肌トラブルがない状態で施術を受けても、目に見えた効果が実感しにくいので注意しましょう。
リジュラン注射の効果がないかどうかについては、以下の記事でも詳しく解説しています。リジュラン注射の効果についてさらに詳しく知りたいという方は、参考にしてみてください。
内部リンク:リジュラン 効果ない
リジュラン注射は、基本的に1回施術を受けて効果を実感することは少なく、継続的に施術を受けることで、より高い効果が実感できます。
具体的には、3回から4回の施術を受けることで、肌の変化を感じやすくなります。初めてリジュラン注射施術を受ける場合は、2週間から3週間ごとに3回程度の施術を受けましょう。また、半年から1年の間隔で定期的に施術を受けることをおすすめします。
リジュラン注射の効果を最大限引き出す方法は以下のとおりです。
各方法について、詳しく解説します。
リジュラン注射の施術を受けた後は、スキンケアを徹底してください。施術を受けた後は、いつ効果が実感できるのかが待ち遠しいです。ただし、施術後は肌が敏感な状態となっているのです。
敏感な状態ということは、乾燥や紫外線からのダメージを受けやすい状態となっています。そこで、普段以上に保湿ケアやUVケアを徹底してください。特に、外出する際は確実にUVケアをして、紫外線から受ける肌へのダメージを軽減してください。
リジュラン注射においても、ダウンタイムが存在します。これは、リジュラン注射に限らず注入治療全般にいえることで、針を刺した箇所に内出血が発生しがちです。術後に顔のマッサージをすると、血行が良くなり内出血や腫れにいたる場合があります。
また、熱いお風呂に入ったり激しい運動を実施したりする場合も同様に内出血などが発生するかもしれません。
リジュラン注射を受けた日は安静に過ごすのがおすすめです。
リジュラン注射は、適切な回数や頻度で施術を受けてください。基本的に、1回の施術で効果を実感するのは難しいです。そこで、3回から4回の施術を受けるのがおすすめです。
また、初期の段階では2週間から3週間ごとに3回程度の施術が最適です。その後、半年から1年の間隔で定期的に施術を受ければより効果を実感できるでしょう。
過剰に施術を受けても、費用的に負担が多くなるので上記を目安に施術を受けてください。
リジュラン注射は、比較的多くのクリニックで取り扱っています。また、注射による施術であるため、危険度が低く副作用も少ないです。ただし、使用するリジュランの種類や管理などはクリニックにより異なります。
そのため、信頼できるクリニックで施術を受けるのがおすすめです。また、信用のできる医者に施術を受けるようにしましょう。特に、副作用が発生した際に適切に処置してもらえる医者であるかが重要です。
リジュラン注射は、万能の効果があるものではありません。そのため、悩みに合わせたリジュランを選ぶことが重要です。主なリジュランの種類や効果などをまとめると、以下のようになります。
種類 | 主成分 | 主な効果 |
リジュラン(ヒーラー) | ポリヌクレオチド | 最もオーソドックスな種類で、肌のハリやツヤ、小じわの改善などが期待できる |
リジュランi | ポリヌクレオチド | 目周り専用の種類で、目の下のクマやくすみ、ハリなどを改善できる |
リジュランs | ポリヌクレオチド | 粘性が高い種類で、ニキビ跡治療に最適 |
リジュランHB | ・ポリヌクレオチド ・ヒアルロン酸 ・リドカイン |
リジュランとヒアルロン酸を同時に注入でき、肌質改善を計れる |
以上を参考に、最適な種類を選定してください。
リジュラン注射の場合、単一の施術だけでなく以下の施術と組み合わせると効果的です。
各施術について、詳しくみていきましょう。
ダーマペンとは、肌に対して微細な穴を開けて肌の自然治癒力を高める施術です。ダーマペンによって、毛穴の開きやニキビ跡を解消する効果があります。リジュラン注射にもニキビ跡の改善を図れるため、両方の施術をうまくとり入れるのがおすすめです。
また、しわやたるみだけでなく毛穴の開きが気になる人も、ダーマペンとリジュラン注射の組み合わせが向いています。ほかにも、 ハリやツヤをアップさせたい方も、ダーマペンとリジュラン注射の併用を検討しましょう。
ヒアルロン酸注射は、美容に関する注射のなかでもメジャーな存在です。リジュラン注射との相性も良いので併せて施術するのがおすすめです。実際、リジュランHBのようにリジュランとヒアルロン酸を同時に注入できるものが存在します。
ヒアルロン酸注射は、しわやくぼみを物理的にボリュームアップして改善を図ります。これにリジュランと組み合わせれば、しわやくぼみをナチュラルに改善できるのが魅力的です。
イオン導入とは、化粧水に配合されている成分をより深く、肌のすみずみまで浸透させる方法のことです。 本来、医療の分野において肌から薬剤を浸透させるために活用されていました。薬剤中のマイナスやプラスの電気を帯びた成分について、イオン導入器による電気の力で浸透力を高めるのが特徴です。
リジュランにイオン導入を組み合わせれば、リジュラン注入を実施した後の肌を急速に鎮静化させ、ダウンタイムを短縮できます。また、イオン導入の美白成分が肌に浸透しやすくなり、より透明感のある肌となるでしょう。
リジュラン注射のほかにも、肌を綺麗にする美容施術があります。ここからは、リジュラン注射と他の施術との効果の違いについて解説します。
美容注射として有名なボトックス注射に期待できる効果は以下のとおりです。
リジュラン注射との大きな違いは、ボトックスの場合は汗分泌減少がある点です。リジュラン注射の場合、保湿の効果をもたらすので乾燥肌の人に向いています。一方、ボトックスの場合は特に顔に汗をかきやすい人に向いている施術です。
体質を考えてどの施術を受けるかを決める必要があります。
水光注射とは、韓国発祥の治療方法であり、真皮の浅い層に向けて美肌効果の高い薬剤をダイレクトに注入する方法です。薬剤には、以下の成分が含まれています。
真皮のコラーゲン密度を高められるので、ハリや弾力をもたらします。リジュラン水光注射と呼ばれる施術があり、リジュランを水光注射で注入します。また、ボトックスなども組み併せて施術できるなど、リジュランとの相性が良い施術です。
PRP療法とは、⾎液を利⽤した再⽣医療として知られています。⾎液中に存在する生きた体細胞に含まれる良質なタンパク質の作⽤で、組織の再⽣促進を期待できます。
美容の世界でも、自身の血液より抽出した多血小板血漿から、成長因子を濃縮したものを各部に注入する施術が有名です。リジュランの場合、主にサーモンのDNAから抽出された薬剤を用いるのに対し、PRP療法は体内に異物を入れない施術となります。
リジュラン注射の施術を受けることで、以下のメリットがあります。
リジュラン注射の場合、顔への注射がメインとなるものの、首や手の甲などにも施術可能です。特に、首は顔に近く衰えが気になるだけに、首にも注射できるのは魅力的です。
リジュラン注射は、ほかの美容に関する施術と比較して安全性が高い点も魅力的です。これは、人間のDNAと似たサーモンのDNAを使用しているためであり、アレルギー反応も発生しにくい特徴があります。
ほかにも、リジュラン注射により肌の新陳代謝を促すことで、効果が長続きしやすい点も見逃せません。リジュランの持続期間としては、数ヶ月から半年程度もあるので良い状態を維持しやすいです。
リジュラン注射のデメリットとして、注射時に痛みを感じるケースがある点が挙げられます。表面麻酔などを使用して痛みを軽減したり、薬液中に麻酔が配合されていたりする場合があります。それでも、痛みを感じやすいのは事実です。
また、ダウンタイムがどうしても発生するので、その間のケアが必要となります。ダウンタイムは数時間から1日程度で収まるものの、内出血を起こしやすい状態となります。そのため、その間は激しい運動や飲酒などを控えなければなりません。
リジュラン注射は、サーモンから抽出されたDNAを用いた薬剤を使用する施術法です。副作用が発生しにくく、安心して施術を受けられます。また、肌の内面から改善を図れるので効果が長続きしやすいです。
リジュラン注射は、ほかの施術との併用も可能です。自分がどのような効果を期待しているのかを明確にして、リジュラン注射と併用しましょう。
記事監修医プロフィール院長 / 小林 智之
大学病院にて皮膚科領域や形成外科、救急など修練するうち、目に見える多くの疾患が治癒していく経過を確認できることに魅力に感じ専攻いたしました。
しかし、一般皮膚科だけでは改善しないお悩みに直面し、皮膚科診療と並行しながら美容皮膚科を学びました。
これまでの経験を活かし、当院の特徴である、多角的方面から疾患やお悩みを改善できるクリニック、まさしく小さなお子様から皆様のお肌のホームドクターを目指したいと思っております。
お肌のお悩みは女性も男性も同じだと思いますので、お気軽にご相談ください。