• HOME
  • コラム
  • ルメッカ
  • ADMにルメッカは効果的?治療が難しい理由やおすすめの美容治療を解説

コラム

COLUMN

2024.10.03|ルメッカ

ADMにルメッカは効果的?治療が難しい理由やおすすめの美容治療を解説

肌のシミやくすみなどの肌トラブルを改善したいと考える方は多いのではないでしょうか。近年、肌トラブルを解決するのにルメッカという新しい光治療が注目されています。改善するのが難しいといわれるADMに対してもルメッカは効果的なのでしょうか。

そこでこの記事では、ADMに対するルメッカの効果について詳しく解説します。あわせて、効果的な美容治療についてもまとめました。ADMを改善したいと悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

ルメッカとは?

そもそもルメッカとはどのような治療なのでしょうか。ここでは、ルメッカの特徴や期待できる効果について解説します。

肌質改善を目的とした新しい光治療(IPL)

ルメッカは、最新のIPL(インテンシブ・パルス・ライト)技術を駆使した美容治療の1種です。

肌の色素沈着や赤みの改善に効果的で、従来のIPL治療よりもより高いピークパワーと短いパルス幅を持っています。そのため、より深い皮膚層まで光エネルギーが届くのが特徴です。

深いところにまで光が届くので、メラニンや血管に対して従来よりも効率的にアプローチでき、色素沈着や赤みを効果的に改善します。

濃いシミやくすみ、赤ら顔などに効果的

ルメッカは、色素沈着や赤み、肌のハリなど幅広い肌悩みに対応する最新の光治療法です。特にシミやそばかすなどのメラニンによる色素沈着に対して高い効果を発揮します。

また、ニキビ跡やロゼアといった血管由来の赤みを軽減するため、顔全体のトーンを均一に整えます。さらに、ルメッカはコラーゲン生成を促進し、肌のハリと弾力を改善するため、シワやたるみの改善にも効果が期待できるでしょう。

ルメッカの効果については以下の記事で詳しく解説しています。あわせて読んでみてください。

ルメッカに期待できる効果とは?効果を最大化させるダウンタイムの過ごし方も解説

ADMとは?

ここからはADMの特徴について解説します。どのように他のシミと違うのかなど詳しくみていきましょう。

後天的に現れるシミの一種

ADMは後天性皮膚真皮メラノサイトーシスとも呼ばれるもので、主に両頬や下まぶたに現れる後天性のアザになります。

一般的に20歳前後からの女性に多くみられ、ADMは皮膚の深部にメラニンが蓄積されることで発生します。また、そばかすや肝斑などの他のシミと併発することもあり、施術が難しいといわれています。

ADMの原因はまだ明確には解明されていませんが、後天的な肌トラブルの1つとして、悩む方が多いアザの1つです。

通常のシミとは異なる

ADMは、一般的なシミとはいくつかの点で異なります。

まず、シミの発生場所や色調、年齢が異なります。通常のシミは皮膚の表皮に現れ、主に茶色や黒っぽい色合いが特徴です。

しかし、ADMは皮膚の深層に位置する真皮に発生します。そのため、グレーや褐色など、くすんだ色合いが特徴です。

ファンデーションを塗った際に紫っぽくみえる場合や灰色がかった色味になる場合、ADMの可能性が高いでしょう。

左右対称で発生する

ADMには特徴的な発生パターンがあります。

まず、左右対称に均等に広がることが多いです。両頬、おでこ(男性に多い)、下まぶた、小鼻にシミのようなものとして広がります。

また、シミのサイズは米粒から小豆程度でそこまで大きくありません。さらに、子どもにみられることは少なく、一般的に20歳前後で現れることが多いです。

ADM治療は難しい?その理由とは

ADMの治療は難しいといわれていますがなぜなのでしょうか。ここでは、その理由を解説します。

正しい部分に的確に照射するのが難しい

ADMの治療は、非常に繊細で難易度が高いといわれています。

Qスイッチルビーレーザーなどの治療法は効果的ですが、単に照射すれば完璧に消えるわけではありません。ADMはその他のシミなどと異なり、皮膚の深層にメラニンが存在します。そのため、最適な照射パワーの調整が難しいです。

さらに、密集したシミに対して最小限のダメージで、正確に照射することが求められます。また、治療後に炎症後色素沈着(戻りシミ)が発生する可能性もあるため、治療間隔などの調整もポイントです。

肝斑が合併している場合も難しい

ADMの治療において、肝斑が合併している場合は特に難易度が高くなります。

QスイッチルビーレーザーはADMに効果を発揮します。しかし、肝斑に対しては通常禁忌とされているので、肝斑を伴うADMの治療は複雑になってしまうのです。

ADMの中に肝斑が存在すると、治療中に炎症後色素沈着(戻りシミ)や白斑化(白抜け)のリスクが増してしまいます。そのため、レーザー照射はより慎重にする必要があり、正確なパワー設定と治療技術も求められるでしょう。

ルメッカはADMにも効果がある?

治療が難しいADMですが、ルメッカはADMにも効果があるのでしょうか。ここでは、ルメッカのADMに対する効果とADM治療におすすめの施術を紹介します。

ルメッカのADMへの効果は乏しい

ルメッカはIPL技術を用いた光治療で、シミやそばかす、赤ら顔の改善に非常に効果的です。しかし、ADMにはあまり効果がみられません。

ルメッカはコラーゲン生成を促進し、肌のハリや潤いを向上させることに特化しています。しかし、ADMは皮膚の深部にメラニンが沈着しているため、表皮の浅い部分に作用するルメッカの光エネルギーでは対応しきれないことが多いです。

そのため、ADMに対してはピコスポットなど、より深部に届く治療法の方が効果的です。

ADMを治療するならレーザーがおすすめ

ADMを効果的に治療するには、レーザー治療が最適です。

シミ治療としてIPLとレーザーが考えられますが、IPLは主に表皮層に存在するシミやそばかすに対して効果が期待できます。一方、レーザー治療はADMのように真皮層に深く沈着したメラニンの除去にも最適です。

レーザー治療の中でも特にQスイッチルビーレーザーは、真皮層にまで届く光エネルギーを有しており、メラニン色素をピンポイントで破壊できます。そのため、ADMに含まれる深部のメラニンを効果的に除去することができるでしょう。

ADMにおすすめのレーザー治療

ここでは、ADMにおすすめのレーザー治療を紹介します。ADMを美容治療で改善したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

Qスイッチルビーレーザー

ADMの治療には、Qスイッチルビーレーザーが効果的です。Qスイッチルビーレーザーは694nmの波長を持ちます。特にメラニンに対する選択性が高いため、シミや深部のメラニン色素に対して強力な治療効果を発揮します。

また、Qスイッチルビーレーザーは、メラニンにのみ反応し、その色素を効果的に破壊します。そのため、正常な皮膚にはほとんどダメージを与えずに済みます。ダウンタイムが短く、治療後の回復が比較的早い点が特徴です。

Qスイッチルビーレーザーの効果については以下の記事で詳しく解説しています。あわせて読んでみてください。

ルビーレーザーに期待できる効果とは?特徴や副作用・注意点などを詳しく解説

ピコレーザー

ピコレーザーはピコ秒単位での超短時間レーザー照射が可能で、ADMに効果が期待できます。

ピコレーザーの特徴は、極めて短いレーザーのパルスがメラニン色素に対して強力に作用し、色素を細かく砕くことです。そのため、皮膚や血管に対するダメージを最小限に抑えつつ、深部に存在するADMの色素を効果的に治療できます。

ADMに適切な治療回数・治療間隔

ここでは、ADMを改善するのに必要な治療回数や治療間隔について解説します。効率良くADMを治療するためにも、最適な回数や間隔を確認しておくと良いでしょう。

治療回数:3~4回ほど

ADMはメラニン色素が皮膚の深部である真皮層に蓄積しているため、一度の治療で完全に除去するのは難しいでしょう。そのため、3〜5回のレーザー治療が必要です。

治療を受けると、レーザーはメラニン色素に直接作用し、それを微細な粒子に砕きます。その後、体内の免疫細胞であるマクロファージが破壊されたメラニンを回収し、自然に体外へ排出します。

このプロセスが繰り返されることで、ADMは徐々に薄くなっていくでしょう。

治療間隔:3ヶ月~半年に1度くらい

ADMの治療には、QスイッチルビーレーザーやYAGレーザーがよく使用されます。

これらのレーザーは、メラニン色素が蓄積している真皮層に高出力で直接作用するため、治療には一定の間隔を開けることが必要です。通常、治療の間隔は約3ヶ月〜半年に1回となります。

ADMの色素が皮膚の深部に存在するため、高出力でのレーザー照射が求められ、皮膚表面に対するダメージも大きくなります。適切な間隔で治療することで、より高い効果が期待できるでしょう。

回数や間隔には個人差がある

ADMの治療においては、通常2〜3回のレーザー治療で改善がみられることが多くなっています。個人差はありますが、一般的に3ヶ月ごとにレーザーを照射することで、治療から半年から9ヶ月で改善が見られていきます。

しかし、ADMの範囲や部位、濃さなどによっても異なるため、治療回数や間隔に差が出ることもあるでしょう。治療の効果や肌の反応をみながら、最適な回数と間隔を調整していくことが大切です。

ADM治療に関するよくある質問

最後にADMの治療に関するよくある質問をいくつか紹介します。ADMの治療に関して疑問がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

ADMは予防できますか?

ADMの発生自体を予防することはできませんが、悪化させないためには以下の対策が効果的です。

  • 紫外線対策をする
  • 生活習慣の改善
  • 適切なスキンケア

紫外線はメラニンの生成を促し、ADMの色の悪化の原因になります。外出時は紫外線対策を徹底しましょう。

また、肌の摩擦はADMを悪化させることがあります。摩擦を避けるためには、メイクや洗顔の際に柔らかいアイテムを使用し、泡立てて優しく洗顔することが大切です。

どうしてルメッカではADM治療ができないのですか?

ADMは皮膚の深い部分にメラニン色素が蓄積されるため、治療には深部まで届くレーザーが必要です。

ルメッカは主に表皮層に作用する治療機器であり、表皮層にあるシミやそばかすに対して効果が期待できます。ADMのように真皮層にある色素には届かないため、ルメッカでは対応が難しいです。

ADMの治療には、真皮層まで到達できるレーザーが必要で、Qスイッチルビーレーザーやピコレーザーなどがおすすめです。

ADM治療は保険適用ですか?

ゆきスキンクリニックでは、ADM治療に保険が適用されます。そのため、患者様の負担が少なく治療を受けていただけます。

また、ADMの治療は1回で完了することは少なく、通常は複数回の治療が必要です。個人差はありますが、治療間隔を約3ヶ月おきに設定する事が多いため、計画的に治療が進められるでしょう。

まとめ

この記事ではADMに対してルメッカが効果的であるかどうかについて解説しました。

ADMの治療では、ルメッカはあまり効果が期待できないでしょう。しかし、Qスイッチルビーレーザーなどのレーザー治療であれば、効果が期待できます。

治療回数や間隔も個々の肌状態に合わせた計画が必要ですが、適切な治療を受けることで、ADMの改善が期待できるでしょう。

ADMの治療を検討している方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

小林智之

記事監修医プロフィール院長 / 小林 智之

大学病院にて皮膚科領域や形成外科、救急など修練するうち、目に見える多くの疾患が治癒していく経過を確認できることに魅力に感じ専攻いたしました。
しかし、一般皮膚科だけでは改善しないお悩みに直面し、皮膚科診療と並行しながら美容皮膚科を学びました。
これまでの経験を活かし、当院の特徴である、多角的方面から疾患やお悩みを改善できるクリニック、まさしく小さなお子様から皆様のお肌のホームドクターを目指したいと思っております。
お肌のお悩みは女性も男性も同じだと思いますので、お気軽にご相談ください。

DOCTOR
TOP